デッサンについてのサイトです

デッサンを学びたい! > デッサンの描き方

デッサンの描き方

スポンサードリンク

量感と質感の表現

デッサンを描くにあたり、モチーフの輪郭やトーンを正確に描くことはもっとも基本的な作業となりますが、モチーフの質感や量感などの表現も大切になってきます。モチーフの特長や個性、主張を際立たせ、それに存在感を与えるためには、見えるものを見えるままに描くというだけではなく、モチーフが持つ本質を知り、それを理解することが重要です。

また、モチーフ同士が重なり合って死角となっている部分についても、見えないからと言って無視をするのではなく、見えない場所を頭の中で想像し、全体像を思い描くプロセスも重要です。モチーフの位置や角度、アングルなどにも気を配り、見えない部分は想像力で補って、全体像を捉えながら描くことが理想的です。実際にモチーフに触れてみることも、重要な観察法であると言えます。

立方体という意識

さて、デッサンをする際、モチーフを多角的に捉える想像力と観察力が必要とされますが、実際に描くにあたっては一方的な方向からの描写となります。つまり、実質的には平面である「紙」に立体物を描くことになるわけですから、立体物を描くために立方体への理解を深める必要があります。

たとえば日常の生活の中には様々な立方体が存在していますが、それらは何故立体物としての奥行きがあるのでしょうか?人間は、どこをどのようにして立体物をそれと判断しているのでしょうか?その、「形の本質」という原点に立ち返ることによって、立体物が持つ特徴が見えてきます。デッサンする前に、まずはモチーフが持つ「立方体としての特徴」を掴むことが重要となってきます。

細部を描写しよう

前項の【立方体という意識】でも触れましたが、モチーフの細部を描く際にもこの「立方体という意識」が役に立ちます。「物は全て立方体である」ということは、モチーフの細部にいたるどんな小さなものも立方体として捉えることができ、全てのものは凹凸で成り立っているということが言えるわけです。

たとえば、葡萄を例に挙げてみましょう。葡萄一房の全体像としては、先端に向けて細くなった三角形の立方体、つまり円錐型であると言えます。円錐の調子で全体の調子を作るわけですが、しかし実際には葡萄は小さな一つ一つの球(果実)から成っています。葡萄の実一粒は、球体の諧調を持っているわけです。ということは、葡萄をデッサンする際は、球状の調子により作られる小さな粒が、円錐の調子でまとめられているという認識が大切になってきます。このように、デッサンをする際は、そのモチーフが持つ全体的な要素から細部に渡る要素まで、しっかりと把握しておく必要があります。

観察力を養おう

デッサンする際、モチーフの細部までをしっかりと把握する必要はありますが、その全てを描き出す必要はありません。リアリティーを出すためには、細部を省略した方が効果的な場合もしばしばあります。しかし、細密画を描く際には、描き出す細部についてまでの構造をしっかりと事前に考えておくことが大切です。全体像の基礎となる基本形はもとより、細部の調子や特徴など、形の基本形態を念頭に置いて、よくモチーフを観察することが重要となります。

この際、一方的な視点からではなく、多角的な何種類もの視点からモチーフを観察することが非常に重要となります。モチーフが何であれ、物質は複合的な要素から成り立っています。形や大きさ、重量や質感、色や角度などに加え、距離や空気感など、様々な要素が一つの視点から関連してきます。視野を広く持ち、柔軟な観察眼を養うことが大切になってきます。